４月８日(金)、１学期の始業式を行いました。
始業式に先立ち、この春から平田高校に赴任された１３名の教職員の新任式も行われました。

　 始業式校長訓話

　本日から令和4年度、1学期がスタートします。約２週間の春休みは有意義に過ごせたでしょうか。
　今日は年度始めにあたり、２つのことをお話ししたいと思います。
「本校の教育方針」と「皆さんに期待したいこと」についてです。
教育方針とは平田高校の教育が目指す方向を意味します。教育方針の大きな意義は、学校づくりに関わる人々に価値観の共有をもたらすことです。「こういう学校にしたい」「こんな生徒を育てたい」という価値観を共有することで、具体的な目標に向かって皆が一致団結して取組を進めることができ、一人一人の取組だけでは得られない成果をもたらすことにつながります。皆さんにも共有して欲しいと思います。 　
その基盤となるのがステージ右上に掲げてある校訓「自律・協同・創造」です。そして教育方針、われわれが育てたい生徒の姿は「主体的な姿勢と　協調の精神をもって　常に新しい時代を切り拓く人格の形成に努めさせる」というものです。これだけではよく分からないと思いますので、もう少し具体的にお話ししましょう。
　昨年度の３学期始業式において、グラデュエーション・ポリシー（育てたい生徒像）についてお話ししたと思います。４点ありました。
（１）自他の人権を尊重し、差別をなくす実践力のある生徒
　昨年度本校においても、軽い気持ちで発した言葉が相手を傷つけてしまい、いじめに発展しかねないような事案がわずかにありました。日頃から自分の言動に気をつけるとともに、SNSでの書き込み等にもくれぐれも注意する必要があります。お互いが気持ちよく学校生活が送れるよう、それぞれの違いを認め、お互いを受け入れ、互いに高め合っていけるような人間関係の構築を心がけてほしいと思います。
（２）自己管理ができ、諸活動に対して主体的に取り組む生徒
　自己管理の第一歩は健康管理です。様々な理由から欠席や遅刻をしなければならないことがあるかもしれませんが、まずは１学期皆勤を目指してほしいと思います。そして、言うまでもなく学生の本分は学業です。しかし、学業だけでなく、学業を柱としながら部活動、課外活動などで体力、精神力を鍛え、人間力を磨くことができます。いわゆる「文武両道」に挑戦してください。文武両道というのは学業と部活動や課外活動をどちらも適当にやることではありません。切り替えを意識し、それぞれけじめをつけて取り組むこと、そして授業中の集中力は部活動の集中力につながる、また部活動の集中力が授業にも活きる、ということをぜひ覚えておいてほしいと思います。
（３）「生きる力」となる学力を身に付け、たくましく自己実現を目指す生徒
　暗記中心で知識・技能を身に付けるだけではなく、一つの問題・課題に対して自分はどのように考えるのか、そして自分の考えや学んだことを自分の言葉でいかに表現するかという力が必要とされています。ぜひ、社会に出てからも活かせるような「生きる力」につながる取組をしてほしいと思います。また、高校生にとっての自己実現は進路実現と言い換えることができるかもしれません。まずは目標設定をし、自ら情報収集をしてください。何もしないままで進路目標が決まるというものではありません、自ら動いてください。皆さんが高校時代に身に付けるのは、学力だけではありませんが、その学力がなければ進路目標の実現が難しい場合があります。
（４）社会の一員であることを自覚し、よりよい社会の実現のために貢献する生徒
　昨年度まで取り組んだ文部科学省「地域との協働による高等学校教育改革推進事業」を通して、皆さんは大きく成長しました。データによれば、皆さんの地域貢献意識や社会参画意識、自己肯定感が高まっています。今年度も引き続きこの取組を継続し、２年生は班別探究活動（地域協働学習）、３年生は進路探究を通して、社会の一員であることを自覚し、社会に貢献しようとする人材になってほしいと思います。
　この４点を踏まえて、今年度のスタートにあたり、自分がどうあるべきか、日々の学校生活をどう送るべきかを具体的に考えてほしいと思います。 　
　さて、３年生にとっては高校生活も残り一年となりました。皆さんには今年度、部活動の最後の大会、鈴懸祭、そして就職試験や大学等の受験という大きなハードルが待ち構えています。一日一日を大切にして計画的でメリハリのある一年間を送ってください。一人一人の前向きな取組が、クラス、そして学年全体に広がっていくことを願っています。
　２年生の皆さん。入学式から１年がたちました。いよいよ本校の中堅の学年となり、部活動や生徒会活動の中心として活躍することになります。明日から皆さんにも後輩ができます。後輩たちの良きロールモデルとなれるよう、学業、部活動、学校行事において、これまでと同様に地道な努力を続けてください。
　今日は以上２点についてお話をしました。 まだコロナ禍にあり不安や心配はあるかもしれませんが、私たち教職員も皆さんとともに頑張ります。 生徒の皆さん一人一人にとって、この令和４年度が充実した一年になることを願って、始業式の挨拶とします。

Ｒ４新任式
新任式

始業式
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