第36回全国高等学校柔道選手権大会が3月20日(木)・21日(金)に東京の日本武道館で行われ、男子81kg級で佐々木健志 君(2年)が全国初優勝を果たしました。

佐々木選手は、終始落ち着いた危なげのない試合展開で、1回戦から準決勝まで、全て一本勝ちで勝ち上がりました。決勝戦の対戦相手は東海大相模高校の飯島選手で、序盤、切れ味鋭い内股で有効ポイントを奪われますが、逆にこれで気持ちが吹切れ反撃が始まりました。相手に攻め入るすきを与えず足技や背負投で攻め続け、相手の堅い守りの態勢を上手く利用して、背負投と見せての裏技、小内刈で逆転の技有を取りました。そのまま腕挫十字固を取りに行き、これを守る腕を極めて相手の動きを止め、上四方固に移行、合わせ技一本を取りました。流れるような寝技の展開は会場を唸らせる見事な一本勝ちで、念願の日本一を手にしました。

〇勝ち、▲負け

≪個人戦≫

【男子73kg級】 1回戦 長島 時生 ▲ ( 優勢 ) ○(静岡:加藤学園)

・相手はケンカ四つで、引手を中々持たせてくれない。釣手で相手を崩しながら潰して得意の寝技に持っていくが、抑え込みに至らない。途中、相手に指導を与え、優位に試合を進めるが、終了間際に背負投げで有効ポイントを取られ、悔しい優勢負け。

【女子63kg級】 1回戦 藤原 由果 ○ (反則勝ち) ▲(千葉:千葉明徳)

2回戦 〃 ▲ ( 優勢 ) ○(高知:高知高校)

・序盤、相手の技は崩しがなく投げられはしないが、ケンカ四つの相手に引手が取れず攻めあぐみ、指導を与えられる。相手の内股を小外刈で返し、形勢を逆転してきたところで、焦った相手が内股ダイビングの反則。全国初勝利を手にした。
2回戦は、お互いに引かない、内股と背負投・小内刈の技の掛け合い。このままゴールデンスコアに突入かと思った瞬間、終了ブザーと同時の背負投に横倒しとなり、敗北。

【81kg級】 1回戦 佐々木健志 ○ ( 巴投 ) ▲(青森:青森北 )

2回戦 〃 ○ (背負投げ) ▲(滋賀:近江高校)

3回戦 〃 ○ ( 内股 ) ▲(山梨:東海大甲府)

準々決勝 〃 ○ (合わせ技) ▲(宮崎:宮崎工業)

準決勝 〃 ○ ( 内股 ) ▲(静岡:静岡学園)

決 勝 〃 ○ (合わせ技) ▲(神奈川:東海大相模)

・6試合、全て一本勝ち。しかも、決めた技が全て異なり、相手に技を読ませなかったのが勝因。立って良し、寝て良し。担ぐ・跳ねる・刈るの技の多彩さはピンチを感じさせない戦いぶりだった。

≪男子団体戦≫

【1回戦】 平田高校 ▲ - ○ 田村高校(福島県)[3人残し]

景 山 心太郎 ▲( 内 股 )○ 1人目

石 倉 光 陽 ▲( 立四方固 )○ 1人目

長 島 時 生 ▲( 優 勢 )○ 1人目

佐々木 健 志 ○( 肩 固 )▲ 1人目

佐々木 健 志 ○( 優 勢 )▲ 2人目

佐々木 健 志 ▲( 縦四方固 )○ 3人目

岡 辰 弥 ▲( 内 股 )○ 3人目

・男子団体は3年連続10回目の出場。初戦の相手は福島県代表田村高校で福島県では13連覇、平成23年度インターハイ3位入賞の強豪校。

本校は、2年生2名、1年生4名のチーム構成で1年生がどれだけしぶとく戦って、2年生につなげられるかが勝敗のカギを握っていました。

上記の展開で敗北はしましたが、特に1年生にとって、次に繋がる貴重な経験となりました。

【監督談話】

「今回、個人戦で念願の初優勝を飾ることができました。これは、本人の弛まぬ意識の高さと努力もありますが、仲間のサポート、稽古をつけてくれた卒業生、合宿遠征をお手伝いくださった保護者や地域の方々の応援あってのことと感謝いたしております。平田高校柔道部はこれからも精進を重ね、夏のインターハイで全国強豪と闘う力をつけていきたいと考えています。また、社会に貢献できる、明るく逞しい心と体を鍛えていく所存です。今後とも引き続きご声援いただきますよう、よろしくお願い申し上げます。」

平田高校柔道部 顧問 佐々木浩三、岡 秀 樹

参加メンバー(前列右から 佐々木、景山、 後列右から 岡、石倉 左上 長島 その右の右 藤原)

佐々木健志 準決勝一本勝ちの瞬間

藤原 由果(左)

長島 時生(右)