校長のひとりごと R7.12.1
2025年12月01日
※「豊かさ、便利さ、エトセトラ」
費用の高額化もあり海外修学旅行の行き先を国内に変更や短期化するニュースも多いなかではあるが、東京都港区の全区立中学校の海外修学旅行先はシンガポール。3泊5日の1人あたりの費用は約34万円、このうち家庭の負担額は一律5万円程度で、残りは区がまかなうとのこと。
東京都内に住宅がある人なら太陽光発電・蓄電池を導入すると補助金が出る可能性がある。既存の住宅に太陽光発電と蓄電池をセットの導入で275万円の場合、約200万円の補助金の受給により実際の支払い額は75万円程度。県内で同様の工事を行った友人(10年前に東京からUターン)が「東京はいいよな」ともらしていた。
地方に生活しているとうらやましく感じる一例だが、なぜこのような補助金格差が生じるのか?私も授業においてはぼんやり程度だが「大企業の本社が東京に多くあって、税収入が多いから…」といったような説明をした記憶がある。そんな折にあるニュースを目にした。総務省の審議会が、東京都に集中する税収の偏在是正を求める意見書と報告書を総務大臣に提出した。経済活動の東京一極集中に伴い、行政サービスの格差拡大につながっているとして、対策を求めたとのこと。「なるほど」と思っていたら次のニュース。
都内の10月の新築マンション1戸当たりの平均価格は、東京23区内で1億5313万円となり、中古価格も1億1183万円だったとのこと。(ちなみに戸建ての場合は30坪程度で平均7300万円程度らしい。)物価高や人件費の上昇に加え、23区内の高値で売れやすい立地に建設が進むなど、マンションは生活の場ではなく、投資の対象となっている感も強い。一般庶民には、ますます「高嶺の花」と化したか…。
思ったことは、東京都に生活していればその税収の潤沢さにより、多くの補助金を活用する機会や手厚い支援を受けられる可能性はある。しかし、(郊外含め価格差は大きいため、東京都と一概には言えないが)実際はそもそもそこに生活する住居を構えること自体が困難になってきている。先の友人は「いいよな」の後に「でも、家土地の値段考えれば、こっちの生活が遙かに得だし、豊かかもね。便利さは圧倒的に負けるけど(笑)」と言葉を続けた。
今回は特に結論はありません。感じたことを連ねたまで。





