※「『ワンちゃん用アイス』発売に思うこと」

出勤前にニュースを見ていると、「ガリガリ君」で有名な赤城乳業が愛犬用アイス「ワンワン君」を販売とのこと。ペット栄養管理士と開発した商品で、「夏はワンちゃんもいっしょに楽しいアイスタイム」をということであった。味もあまおういちご・宮崎マンゴーなど4種、私が食べてみたらどんな味かなとも思ったりしながら。
ニュースの解説があったが、それを聞いて驚いた。「少子化の続く日本では15歳未満の子供の数に比べ、ペットの数のほうが多くなっています。」びっくりしたので、自分でも調べてみた。総務省の発表によると、令和5年4月1日現在における子供の数(15歳未満人口)は、前年に比べ30万人少ない1,435万人で、昭和57年から42年連続の減少となり、過去最低。一方、犬猫の飼育頭数合計は、令和5年度では約1,591万頭と子供の数を大きく上回っている様子。(一般社団法人ペットフード協会HP参照)確かにこの数年ペットフードや専用寝具や食器等を含め、ペットに係る商品の販売は好調な様子でテレビCMも大幅に増えていると感じている。企業にあっても子ども向け商品からペット向け商品にその収益確保がシフトする現実が生じるのも当然といえば当然なのだろう。
あることを思いだした。20年近く前頃から「コンピュータ等の進化により、十数年後には消滅する職業がある」と盛んにいわれていた。確かにテレビニュース等では「AI音声」でのニュース読みが、また製造工場や物流の世界においては、ロボット等によるオートメーション管理によって、人の介在が不要となっている分野も出てきた。また、そうであるからこそ農業・漁業分野では後継者・人手不足解消の一助として、生産管理や養殖業の給餌などの面において、AI技術が生かされ若い方々のチャレンジが増えているというニュースもある。同じく20年前近く、ある小児科医と話した際に冗談ぽく「小児科なくなるかもしれませんよ。私自身も診察もきつく、治療や処置に多くの人手もかかります。加えて、子どもの数もどんどん減ってくれば…ですよね。」と言われたことがある。技術の進化を起因とするものに限らず、人口減少(特に若年層の減少)により産業構造の変化が生じ、消滅する職種あるいは生じてくる職種、ある意味において「先の見えない時代」となっている。10年後の予測さえも困難な現状、「あなたは将来、何になりたいの?」の将来設計はますます難しくなってきている。