第55回島根県高校美術展が12月16日~19日まで開催されました。平田高校からは美術部生徒の絵画7点、デザイン1点、彫刻1点と、3年生美術選択者のデザイン1点を出品し、全作品が展示されました。

 また、美術部1年生 金山千沙子さんの絵画作品が、来年の全国高等学校総合文化祭に島根県代表として推薦される絵画5点のうちの1つに選ばれました。本校の生徒の作品が選ばれるの9年ぶりの快挙です。

金山さんの作品

    金山さんの作品「花嫁の岐路」

【金山千沙子さんのコメント】

 私は現代日本画が好きで、このような作品をつくりました。特に頑張ったのは女の人の肌です。赤い花嫁衣装や花嫁の周りの蓮と女の人の肌の色や白い蓮のコントラストを意識して描きました。

【指導された西田弘英先生のコメント】

 金山さんは中国の花嫁姿に感動を覚え題材として取り上げました。風習の違いから見える驚きと赤い衣装が新鮮だったようです。日本画の様式にもあこがれを持ち、身近なアクリル絵具を日本画調に使いこなすことで絵具の繊細さと色の力強さを引き出しています。この作品は花嫁が題材となっていますが、一般的な明るいイメージで描かれていません。それは彼女が結婚を幸福だけではなく不幸の岐路とも捉えているからなのです。人生という時間の中で結婚とは何かが変わるきっかけなのかもしれない。そんな不安をこの花嫁で描こうとしているのです。画面に配置した蓮の花や雄ネコも効果的で、視覚的にも目を引く表現となりました。